携帯電話からだから「危険」・固定電話だから「安心」ではありません。

IP電話とは

IP電話サービスとは、インターネット接続サービスを行うプロバイダ会社によって提供される、インターネットプロトコル(Internet Protocol)と呼ばれる技術を利用して通話を行う電話サービスのことです。

簡潔に言うならば、ネット技術を使って音声を伝える方式の電話という事です。

携帯電話や固定電話でも利用でき、一般的な電話は音声の通話のみですが、IP電話ではテレビ電話のように動画の通信を行うことも可能です。

ちなみに、光ファイバーを利用して行う「光電話」というものがありますが、これはIP電話とは違います。
光ファイバーを利用することから「光電話」と呼ばれておりますが、NTTや電力会社など通信インフラを所有する回線事業者が提供しているサービスです。

そのIP電話の転送機能を悪用した振り込め詐欺が増加

そのIP電話の転送機能を使えば、携帯電話などから固定電話を装う番号(03・06)で発信が出来るのです。

振込詐欺などの特殊詐欺では、携帯電話が必ず使用されます。

高齢者の方の中には「不審な形態電話には出ない」という方もいらっしゃるかと思います。

逆に、固定電話番号(03・06)であれば、安心して電話に出るかと思います。

その効果を利用して、固定電話番号(03・06)を使用し振り込め詐欺などの特殊詐欺を行っているのです。

警視庁の発表によると、都内の特殊詐欺に使われた電話は

2015年9月時点で、「IP関連:約6割」・「携帯:約4割」

最近では、「IP関連:約8割超え」

なぜ、増加!? 固定電話番号(03・06)が利用できるだけではない実態

犯罪に使われた回線を強制的に停止する法令がない実態!!!

 

犯罪に使われた固定電話の停止は事業者側が約款などに基づき、警察の要請に対して個別に判断することになりますが、ただ事業者側では、曖昧なルールのもとで解約した場合に利用者から訴訟提起されるリスクがあり、積極的には停止する事が出来ないのです。

2005年にプリペイド携帯などを使う詐欺が相次ぎ、携帯電話不正利用防止法が制定されました。

事業者に契約や譲渡時に本人確認を義務付け、罰則も設けられました。

犯罪に使われたとなれば同法に基づき番号利用を停止出来ます。

しかし、IP電話を含む固定電話には同様の法的義務がなく、2013年に改正犯罪収益移転防止法により取引時の身元確認が課されましたが、違反したなどとして摘発や、是正命令を受けた事例は多くないとみられます。

停止させた事例がないわけではない!!

NTTコミュニケーションズは16年12月に、警察当局の要請を受けてIP電話を含む固定電話の番号、約5900件の大量解約に業界で初めて踏み切りましたが、その際に、電話通信事業法の兼ね合いが議論になっております。

特殊詐欺は、年間4000億円に上る被害は起きております。

携帯電話からだから「危険」・固定電話だから「安心」ではありません。

問題は、内容です。

冷静に電話に出れる心構えを常に持つようにしてください。

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