嫌われモノのゴキブリが中国で活躍しているそうです。
中国・山東省済南市章丘区にある生ごみ処理センターでは、何と、ゴキブリ3億匹が15トンの生ごみ処理を行っていると言います。
しかし、衛生面に懸念の声も当然上がっているようです。
ゴキブリを利用した生ごみ処理をとは
センターに運ばれてきた生ごみから、鉄やガラス、プラスチックなどを取り除き、残った有機質のごみを砕いてペースト状にした後、輸送管を使って3億匹のゴキブリが飼育されている「飼育室」へすべて自動で送られる。
現在、「飼育室」には約3億匹(重量にして約300t)のワモンゴキブリがおり、1日約15tの生ごみを処理しており、2019年にはさらに処理棟を2棟増やし、1日の処理量を200tに増やす予定だと言います。
山東省済南市章丘区環境衛生管護センターで出るごみは、現在約600tで、内60tが生ごみで、生ごみ処理センターでは1日15t、全体の4分の1の生ごみを処理しており、一般的な処理方法は埋め立てだが、土地を必要とするだけでなく、環境汚染の問題が起きている。
そんな中で、同区の生ごみ処理センターがゴキブリを利用して行う事業は、政府との共同プロジェクトの一つだと言いい、されには、「ゴキブリは、タンパク質飼料としても利用できる」と説明されているようです。
中国は現在、動物性タンパク質飼料のほとんどを輸入に頼っている。
センター担当主任は、「センターのゴキブリ1tからタンパク質含量72%の昆虫タンパク質飼料1tを生産でき、1級動物性タンパク質飼料は、市場では1t、1万2000~1万5000元(約19万6000~24万5000円)で取引されている」よぅです。
しかし、衛生面には懸念の声も
無論、生ごみ処理センターの付近住民は、たくさんのゴキブリが逃げて家に入って来ないか心配しているようです。
センターの担当主任は、「ワモンゴキブリは高温多湿で暗い場所を好む。飼育室には窓がなく、いくつかの通気口を除き、金網で蓋をしている。壁には水を噴射する装置が付けられており、ゴキブリが壁を上ると水を噴射し、食虫魚が泳ぐプールに落ちる仕組みになっている。さらに飼育室周辺には85センチの溝があり、ここでも食虫魚を飼っており、ゴキブリは逃げられない」と説明し、さらに、
ゴキブリは不衛生ではないかという懸念の声に対しては、「中国の飼料使用規定値では、サルモネラ菌、大腸菌ともにゼロであることが求められ、カビは2万個体を超えてはならないとされている。ゴキブリから生産した昆虫タンパク質飼料には、サルモネラ菌、大腸菌ともに存在せず、カビは40個体だった」との事です。
環境保護学者/ゴミ問題研究学者によると、「動物に生ごみを処理させる方法は目新しくはないが、経済価値は高い。やはり課題となってくるのは、人工環境下での飼育管理だろう」と言い、さらに、中国科学院老科学家科普演講団の博士によると「生ごみを発酵させてエネルギーに変える方法が国際的には認可されている。ゴキブリは病原体を運ぶため、衛生上、ゴキブリが逃げない保証があるのかは疑問が残る」と主張しております。
成功する事を願いばかりです。