お車をお持ちの方なら、一度ぐらいはご経験あるであろう「駐車違反」…そんな事はございませんか!?
そんな、駐車違で違反ですが、繰り返しているとある日突然、警察が来て「車両使用制限命令」により車が使用出来なくなります。
そんな事あるんです。
放置車両とは
ご存知かと思いますが、放置車両とは、違法駐車と認められる場合における車両であって、運転者がその車両を離れて直ちに運転することができない状態にあるものです。
直ちに運転出来なければ、車両の停止時間、車両から離れていた距離、エンジンを止めているか否か、ハザードランプをつけているか否かということはまったく関係ございません。
駐車(道路交通法第2条1項18号)とは
駐車 車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること(貨物の積卸しのための停止で五分を超えない時間内のもの及び人の乗降のための停止を除く。)、又は車両等が停止し、かつ、当該車両等の運転をする者(以下「運転者」という。)がその車両等を離れて直ちに運転することができない状態にあることをいう。
停車(道路交通法第2条1項19号)とは
停車 車両等が停止することで駐車以外のものをいう。
では本題です。
駐車違反を繰り返すとどうなるかご存知ですか?
高額な違反金を支払えばそれで終わり…ではないんです!!!!
概ね6ヶ月以内に複数回の放置駐車違反を繰り返した車両に対して、なんと「使用制限命令」の処置が下されるのです。
車両の使用制限
公安委員会が、車両の使用者に対し放置違反金の納付命令をした場合、その使用者が、納付命令の原因となる違反が行われた日(標章取付日)を起算日として、過去6か月以内に、使用制限の前歴の回数に応じて納付命令の回数を受けていると、車両の種類に応じて一定期間の車両の使用が制限されます。
前歴の回数 | 納付命令の回数 |
---|---|
なし | 3回 |
1回 | 2回 |
2回以上 | 1回 |
車両の種類 | 期間 |
---|---|
大型自動車、中型自動車、準中型自動車、大型特殊自動車又は重被けん引車 | 3月 |
普通自動車 | 2月 |
大型自動二輪車、普通自動二輪車、小型特殊自動車又は原動機付自転車 | 1月 |
例えば、駐車違反を繰り返し、その都度「違反金」を収めていたとします。
しかし、その頻度が4カ月に4回と常習犯的な場合には悪質と判断されると、所有者立ち合いのもと該当車両の走行距離が確認され、フロントガラスに「運転禁止」のステッカー(運転禁止標章)が貼られるのです。
違反金納付の有無は関係ありません。
この「運転禁止」のステッカー(運転禁止標章)は、駐車違反の標章のように勝手に剥してはいけません。運転禁止標章を勝手に剥すと2万円以下の罰金又は科料の罰則(道路交通法第121条1項九号)を受けます。
無論、禁止命令期間は一切運転する事も出来ません。
使用制限期間中に車を運転したらどうなる?
使用制限期間中に車を運転したら、当然罰則を受ける事になります。罰則の内容は3か月以下の懲役又は5万円以下の罰金(道路交通法第119条1項十二号)となります。
使用制限命令は車の使用を禁じる物なので、放置駐車違反をした方だけでなく、家族・友人・他人もその車を使用制限が明けるまでは絶対に運転してはいけないのです。
会社名義の車で駐車違反を繰り返すと!!
会社の車で駐車違反を繰り返し、使用制限がかけられると、な、な、なんと、該当車両だけでなく、他の会社名義の車両にも該当車両の前歴が影響し、他の会社名義の車両が一度でも「駐車違反」を受けてしまうと、その車も使用制限がかけられてしまう可能性があるのです。
それもどうかと思ってしまいますが、これが現在の法律なんです。
ですから、会社名義の車の管理には十分置きお付け下さい。