フランチャイズ加盟で失敗しない為に…
フランチャイズ加盟をご検討の方へ、失敗しない、トラブルにならない為にフランチャイズ本部・事業・契約についてちょこっとだけお伝えしたい事がございます。
ここでは、“法人”ではなく“個人”がフランチャイズで“便利屋”を始める際の注意点を簡単ではございますが、お伝えしたいと思い記載させて頂きます。
そもそも、フランチャイズとはどういったモノなのか?
法的定義は御座いませんが、一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会では次のように定義しております。
「フランチャイズとは、事業者(フランチャイザー)が他の事業者(フランチャイザー)との間に契約を結び、自己の商標、サービスマーク、トレード・ネームその他の営業の象徴となる標識、および経営のノウハウを用いて、同一のイメージのもとに商品の販売その他の事業を行なう権利を与え、一方、フランチャイザーはその見返りとして一定の対価を支払い、事業に必要な資金を投下してフランチャイザーの指導および援助のもとに事業を行なう両者の継続的関係をいう。」
と定義されておりますが、定義の内容どうあれ、まずは、FCを正しく理解する必要があります。
さらに、どのフランチャイズ本部(FC本部)が自分にとって良い(合っている)のかを調べる必要があります。
フランチャイズ関連の情報源
以下のように【フランチャイズ関連の情報源】は多くございます。
ぜひ、ご活用ください。
ネット情報
「ザ・フランチャイズ」:http://frn.jfa-fc.or.jp/
「一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会」:http://www.jfa-fc.or.jp/
「(社)東京都中小企業診断士協会フランチャイズ研究会」:http://fcken.com/
「フランチャイズ本部比較サイト」(特定サイトなし。“FC比較”で検索)
書籍
「よくわかる!フランチャイズ入門」
「加盟しますか?そのフランチャイズ: “フランチャイズのスペシャリスト”が、加盟店サイドの視点でアドバイスする、「成功するフランチャイズ」と「失敗するフランチャイズ」」
「10のステップで夢をかなえるフランチャイズ加盟ワークブック」
セミナー・イベント
「フランチャイズ・ショー」主催:日本経済新聞社(https://messe.nikkei.co.jp/fc/)
※毎年開催されており、2017年(東京ビックサイト)で33回を迎える。特にセミナーは必見です。
ちなみに、2017年(第33回)ではこんなフランチャイズ加盟希望者向けセミナー(無料)が開催されました。
- 加盟成功のためのフランチャイズ本部の見つけ方~フランチャイズ・ショーの活用法~
- <業種別編> 小売業フランチャイズの業界動向と加盟時の留意点
- <法人加盟編> フランチャイズ加盟で事業多角化・成功へのステップ
- <個別実務編> フランチャイズビジネスにおける初期投資・収支モデルの見方・読み方
- <基本編> フランチャイズビジネスの基礎知識と加盟のステップ
- <業種別編> 飲食フランチャイズの業界動向と加盟時のポイント
- <法人加盟編> フランチャイズで年商20億円を目指す/メガジーへの道
- <個別実務編> 事業成功への近道 あなたにもできる立地の見方・選び方
- <基本編> 自分でできるフランチャイズ本部評価〜本部を見極める6つのポイント
- <業種別編> サービス業フランチャイズの動向と加盟時の検討ポイント
- <法人加盟編> パート・アルバイトの採用と人材育成のポイント
- <個別実務編> 事例で学ぶ FC加盟の法律・契約知識
その他
帝国データバンク
東京商工リサーチ
東京商工会議所(創業支援・起業支援)
本部評価の情報源
続いて本部評価です。
大前提のお話しになりますが、本部は「良い事」しか言いません。
誰でもそうかと思いますが、自分にとって不都合な事は隠そうとするものです。
だからこそ、自ら情報を手に入れて、分析・判断する必要があります。
本部企業のホームページ
―企業概念・経営理念・沿革・事業内容・本部売上高・店舗数等
―加盟希望者向け情報(開業資金・モデル収支・加盟基準・事業説明等)
※加盟基準について、
全てのFC本部が個人を対象にしている訳ではありません。「個人でも良いが成功させるには法人の方が…」というスタンスの本部もあります。
事業説明
当方が一番重要としているのは、事業説明についてです。
加盟する前に良くお確かめ下さい。
特に、FC本部にとって不利な情報の開示度をチェックする事は絶対です。
質疑応答を活用して、聞きにくい事でも聞いて下さい。
事業説明パンフレットだけで納得しないで下さい。
- 業界環境の実態
- 訴訟件数(本部設立から現在に至るまで)は?
- 不振店等のデメリット情報
- 違約金発生事項(オリジナルサービス提供…)は?
- 許認可取得の手助けはしてくれるのか?
- 洗剤・材料等の仕入先(安く手に入るなど)はあるのか?
- 本部の倒産・M&Aが起きた際の加盟店との契約は…
- 経営(売上)が悪くなった場合の、アフターフォロー・ノウハウはるのか?
FC本部について
FC本部を訪問する事は、そのFC本部の“雰囲気”を知る重要な事です。
例え遠出してでも確認してください。
- 従業員の態度、担当者の対応
- 本部事務所の5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の状況
※別に、立派なビルに入居していなくとも良いのです。本部事務所だけ立派でもしょうがありません。本部だけ設けているようなFC本部では先が思いやられます。“小ぢんまり”していても良いのです。あくまでもFC本部の“雰囲気”を知る重要なのです。
加盟店訪問
複数の加盟店訪問による実態情報の収集
店舗オーナーの“生の声”を聞いて下さい。
※便利屋の場合、個人もしくは家族(少人数)で無店舗営業している事が殆どです。多忙などの理由により直接お会い出来ない事もあります。それでも電話でお話しは出来ると思います。
FC本部担当者へ「店舗オーナーに会いたい」と申し出て、その際のFC本部担当者の対応がどういったものなのかを知る事も重要な事です。
それも、FC本部の“雰囲気”を知る重要な材料ですから…
法定開示書面チェック
ご存知ですか“法定開示書面”
「中小小売商業振興法(11条1項)」において、FC契約締結前に加盟希望者に対し、FC契約の内容などに関する一定の事項を記載した書面を交付し、その記載事項について説明しなければならないと定められております。
“法定開示書面”は、フランチャイズ本部にもよりますが、「FC契約の要点と概説」「加盟契約のご案内」などのタイトルで作成される事があるようです。
この“法定開示書面”をFC加盟契約を締結する前に十分納得するまで確認し、また、本部から説明を受けるようにして下さい。
なお、「中小小売商業振興法」は小売業と外食業が対象となっており、便利屋などのサービス業は対象とはなっておりません。
ただし、サービス業でも優良なFC本部の場合は“法定開示書面”と同様の書面を用意しているところが多いです。
逆に、FC本部が「法定開示書面」を用意していない場合には加盟するにあたっては慎重に検討するようにして下さい。
「必要ないから作成していない!!」では“誠意”を感じません。
「法定開示書面」の主な内容
- FC事業者の直近3年の財務諸表
- 直近5値のFC契約に関する訴訟件数
- テリトリー権の有無
- 契約終了後の競業禁止・守秘義務契約の有無
- ロイヤルティに関する事項
- フランチャイザーに対する金銭の貸与など
- 契約違反時のペナルティ内容
- 経営指導に関する事項
- 契約期間、契約変更及び解除に関する事項
※事業説明の際に、担当者と一緒に確認しながら質疑応答して下さい。
開業提案書の確認
“法定開示書面”と同様にこの“開業提案書”も重要な書類ですが、気をつけないといけない事があります。
先ほどからお伝えしておりますが、本部は「良い事」しか言いません…「嘘」も言いませんが、数字を見る際には、その数字がどのような状況で出されたものなのかを確認する必要があります。
つまり、地方の店舗での集計結果(数字)なのか、都内で集計された数字なのか?
店舗の規模は?従業員数は?便利屋の中にはFC本部と“個人”ではなく、“法人”で加盟をしている所もあります。
“個人”で加盟をしようとしているのに、“法人”の加盟店の情報ではなんの意味もありません。
開業提案書のチェックポイント
大前提として、先ほどもお伝えしましたが、立地・従業員数・無店舗なのか・有店舗なのか、広告宣伝費は幾ら賭けているのか?が重要なものとなります。
- 根拠のある事実・合理的な算定方法に基づいているか?
- 根拠となる事実・算定方法がしめされているか?
さらに、確認が必要な事がございます。
- ロイヤルティは定額(固定)が変動なのか?
- ロイヤリティ以外に本部に支払う費用はあるのか?
- 人件費は固定費となっているか?
- 人件費にオーナーの取分は入っているのか?
- 福利厚生費は含まれているのか?
- 償却費は計上されているか?
- 税金は考慮されているか?
他にも様々は項目がございます。
FC加盟は、今後の人生を豊かにするか?それとも…と人生を左右する大きな投資です。
本部の評価方法には、「客観的評価」と「主観的評価」があります。
本部の評価には5つの視点で確認するようにして下さい。
本部の評価
本部選びの大切さについて、まず以下の3点を理解する必要があります。
- 本部選びは人生の大きな投資です。
- 本部とは長期の付き合いである。
- 成功への近道は良い本部選びである。
万人向けの本部などありません。
何をもって加盟が成功したと思えるのか?どういった本部が自分に合った本部なのかを知る必要があります。
例えば、
客観的評価
モデル損益・ロイヤルティ・複数店舗経営率
本部の経営理念・ビジョン・品格・経営者の資質
主観的評価
具体的目標(○年後の売上○円、利益率○%、店舗数○店舗)
自身の価値観や目指す理想像、将来の夢、本部(経営者)との相性
以上について良くお考え下さい。
本部の経営姿勢
本部がどのような経営者のもとで、どのような経営理念を揚げ、FC事業をいかに展開しようとしているのか。
その結果、本部として社会及び自分に対してどのような影響を与えるのかを4つの評価項目で確認してください。
- 「FCチェーン理念」
- 「経営者の資質(学歴・専門知識・人間性)」
- 「将来ビジョン」
- 「会社の品格・印象」
情報公開度
加盟希望者が不十分な理解や誤解に基づいて本部の評価を行なう事がない様に、経営実態をありのままにきちんと開示しているのかを4つの評価項目で確認してください。
- 「ホームページの充実度」
- 「資本金・従業員数・店舗数・直営店比率の公開度」
- 「FC事業年数・企業設立年月・沿革の公開度」
- 「出店者数・閉店数(年間新規加盟数・解約数)」
加盟店支援力
本部が加盟店の成功と発展に必要不可欠な支援機能を備えているかどうかを6つの評価項目で確認してください。
- 「開業サポート」
- 「開業前研修内容」
- 「加盟店会の有無」
- 「スーパーバイザー」
- 「本部実施の販促内容」
- 「不振店対策」
- 「マニュアル・ノウハウ」
店舗収益性
加盟店成功の可能性と成功度合いを4つの評価項目で確認してください。
- 「モデル収益・営業利益率」
- 「ロイヤルティ・その他の本部徴収金」
- 「生産性(売上/人、売上/坪)」
- 「初期投資回収期間」
加盟店満足度
既存加盟店の満足度を4つの評価項目で確認してください。
- 「複数店舗経営率」
- 「途中解約率」
- 「加盟店からの訴訟率」
- 「契約変更率」
成功するメガフランチャイザーと一般的加盟者の視点
ちなにみ、あるアンケート結果が公表されております。
※フランチャイズチェーン事業経営実態調査報告書(経済産業省)
※成功するメガフランチャイザー(杉本 收 ・ 伊藤 恭 (著))
一般的な加盟者の本部選択理由
- 初期投資が手頃
- チェーンシステムが信頼できる
- 経営に自由裁量がある
- チェーンの商品・サービス内容が良い
- そもそもFCは成功の確率が高い
- 知名度が高い
- 技術・経験が活かせる
- ロイヤルティが手頃
- ビジネスノウハウが取得出来る
- 本部の強い勧誘
- 知人・家族に勧められて
- 加盟店が多い
- 加盟期間が手頃
では、成功しているメガフランチャイザーはどうでしょう
- 経営者の人柄が良かった
- 事業コンセプトに将来性があると感じた
- 経営理念がしっかりしていた
- マニュアルが整備されているなど、本部のノウハウがしっかりしていた
- 加盟店が繁盛しているなど、安定したFCビジネスを行なっている
- 本部の教育システムや指導体制がしっかいしている
- 事業コンセプトが優秀であった
- 未完成のチェーンシステムだが将来性があると思った
- 交渉担当者や責任者の人柄が良かった
- 既存加盟店オーナーから進められた
- 本部の事業規模が大きかった
- 運営について加盟店の希望が受け入れられるなど、自由が高かった
- 加盟金や保証金が安かった
- ロイヤルティが安かった
お分かりになりましたでしょうか?
成功しているメガフランチャイザーにとって、
- 「初期投資の少なさ」
- 「経営上の自由裁量性」
- 「本部の事業規模が大きかった」
- 「加盟金や保証金が安かった」
- 「ロイヤルティが安かった」
などさほど重視していないのです。
それより、
- 「経営者の人柄」
- 「経営理念」
を重視しているのです。
無論、「本部の事業規模」「加盟金や保証金が安さ」「ロイヤルティの安さ」で加盟しても良いのです。
最終的な判断は加盟者が決める事ですから…
ただし、FCビジネスの本質を理解すれば、何を重視すべきが見えてくるのではないでしょうか?
ちなみに、「初期投資が手頃」「加盟金や保証金が安い」「ロイヤルティが安い」場合に、気お付けなればならないのが、加盟店に対する縛りで
- 「仕入先はどこどこでなければならない」
- 「自由裁量権がない」
- 「アフターフォローやノウハウがない」
などの問題があります。
「知名度が高い」「加盟店が多い」からと言う場合にも注意がございます。
もし、FC本部または、他加盟店が不祥事・トラブルを起こした場合には、その「知名度が高い」が故に、売り上げが激減する事がございます。
また、「加盟店が多い」も、テリトリー権などの縄張り、顧客の奪い合いが発生する事がございます。
その点に対しても十分確認するようにして下さい。
さらには、こんな事態になる事もあります。
それは、FC本部が“倒産”すると言う事です。
もし、FC本部が“倒産”したらFC本部との契約はどうなるのか?
“倒産”以外にも“M&A”と言う場合もあります。
そのような事態になったら、どうなるのかも必ず確認しておいて下さい。
最後に
売り上げが悪くなってから「話しが違うじゃないか」と言った所で意味がありません。
もし、売り上げが悪くなってから「話しが違うじゃないか」と思われたら、まずは「契約書」「法定開示書面」を良く確認してください。
すべては「契約書」「法定開示書面」に記載されています。
つまり、正式に加盟する前に「契約書」「法定開示書面」を良く読んで、理解する必要があると言う事です。
- FC加盟は自己責任
- 気持ちの盛り上がりだけで加盟しない
- 一度加盟したらすぐには止められない
- 客観と主観で判断しなければならない
以上の事に十分注意してFC加盟(契約)をして下さい。
私からの最後のアドバイス
加盟する際は、最低でも6ヶ月間、無収入でも営業・事業・生活が続けられる位の資金を蓄えてからにして下さい。
借金をしてまで加盟する事には、私は反対です。
ましたや、本部紹介の金融機関からの借金はしないで下さい。
低金利で融資してくれる機関をご利用下さい。
日本政策金融公庫:https://www.jfc.go.jp/
リースを検討されている方へ
リースは、レンタルではございません。
リース契約は、借金と同じです。
例えば、5年契約したとします。
もし、廃業等で3年しか使用しなかった場合でも、リース契約上は5年目までリース代を支払わなければなりません。
このリース契約について、誤解されている方がどうもいらっしゃるようなので、付けくわえさせて頂きました。
全てのサービスメニューはこちらをご覧ください。
サービスメニューページはこちら
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