国土交通省が、2021年度から内装・塗装・電気・水道などを専門に行う中小・零細を中心とした工事業者を対象に、格付け制度を導入すると発表がありました。

格付けは国交省のホームページ(HP)で公表され、利用者が工事を依頼する際の判断材料にしてもらうほか、悪質業者を排除する狙いがあるとの事です。

格付けするのは、建設技能者の人数や施工実績などの「施工能力」、建設業の許可年数や財務状況などの「基礎情報」、処分歴や社会保険加入状況などの「コンプライアンス」の3項目。項目ごとに星印1~4個で評価され、国交省が作る指針などに基づき、希望した業者について内装や塗装などの各業界団体が格付けを行い、順次公表されます。

また、将来的には、公共工事の発注で格付けを活用することも検討しているとの事です。

現在、現場で作業する2019年平均の建設技能労働者数は324万人と過去20年間で25%減っており、高齢化も進んで、55歳以上が35%程度を占める一方、29歳以下の若手は約1割にとどまっています。

現場の専門職が不足すると、計画通りに進まない工事が増える恐れがある。国交省は格付け制度の導入で業者の信頼度を高め、若い世代が就職先として選びやすくすることも目指しているとの事です。