ご存知ですか！？東京23区にも「限界集落」15カ所も…高齢化する地域を誰が支えるか？…大田区東糀谷6丁目・世田谷区大蔵3丁目・北区桐ケ丘1丁目…東京23区の高齢化率、北区の25.4％！！

皆様は、東京23区というとどんなイメージをお持ちでしょうか？

東京23区＝都会というイメージでしょうか。

現在、東京23区の総人口は約930万人で、東京都の人口が約1,353万人ですので、約７割弱の方が23区民という事になります。

また、日本の人口は、約1億2790万人なので、日本住民の約7.3％が23区に住んでいるということになります。

ちなみに、最も人口が多いのは世田谷区で892,535人で、最も人口が少ないのは中央区で約6万人となっております。

そんな東京23区ですが、東京23区にも「限界集落」がある事をご存知でしょうか！？

「限界集落」とは、65歳以上の高齢者が人口に占める割合が50%を超えた地域を「限界集落」と呼ばれております。

その「限界集落」は、地方の問題と思っている方は多いのではないでしょうか？

政府が5年ごとに行う国勢調査の結果を使って、23区の高齢化率の推移を町丁目単位で調べたところ、直近の2020年の調査で、約3千ある23区の町丁目のうち、限界集落が「15カ所」もある事がわかりました。

全国の高齢化率の28.7%を上回る23区の町丁目は311カ所で、全体の1割を超え、町丁目のなかに高齢者施設があると、高齢化率は上がり、そうした特殊要因を排除するために、人口が500人以上の町丁目に限定すると、「限界集落」は9カ所ある事がわかりました。

9カ所すべて、町の大部分を都営住宅が占めており、全国の高齢化率が20年間で17.4%から28.7%と、11.3ポイントの上昇だったのに対し、これらの地域では際立って高齢化が進んでいるようです。

最も高齢化率が高かったのは大田区東糀谷6丁目で、64%。

2000年の調査結果と比較すると、20年間で高齢化率が43.5ポイント上がっております。

次が世田谷区大蔵3丁目で60.9%（00年の高齢化率から32ポイント増）、北区桐ケ丘1丁目で58.9%（同23.3ポイント増）と続いております。

大田区東糀谷6丁目（60.6％）
北区桐ヶ丘1丁目（58.5％）
世田谷区大蔵3丁目（55.1％）
北区桐ヶ丘2丁目（54.4％）
北区王子本町3丁目（53.1％）

都営住宅の建設ピークは、高度経済成長期まっただ中の1969年度で、1974年度までに建てられた団地がいまだに現役で、全体の約3割を占めてております。

また、1990年代後半ごろから入居資格が厳格化され、1世帯の合計の所得が制限を超えると、社会人になった子どもたちは同居することができず、団地外に独立する事になるので、そのような状況から、東京都が2020年度末に調べたところ、都営住宅の名義人の69・2%が65歳以上で、これを単身入居者に限ると82・4%に上る状態となっております。

この状態は、「孤独死」と言われる、単身生活者が誰にも看取られることなく、当人の住居内などで生活中の突発的な疾病などによって死亡する高齢者が増える要因になっております。

過去10年間で、都営住宅内での孤独死は400人台で推移していたが、1917年以降上昇傾向で、1920年度は755人となっております。

見守りや地域の支え合いが不可欠な状況を、誰が主体となって取り組むべきなのか？

現時点で、国が主体となるのか、自治体が主体となるのか、誰がどこまでやるべきなのか、答えがない状況となっております。

この問題を誰かではなく、一人一人が意識して、助けありが当たり前の社会となればと思います。

東京23区の高齢化率（出典は人口統計）

高齢化率がもっとも高いのは北区の25.4％で、もっとも若く、高齢化率が低いのは中央区の15.8％でした。

区	老齢人口	高齢化率
千代田区	10,786	18.0
中央区	23,715	15.8
港区	43,155	17.3
新宿区	67,020	19.8
文京区	42,433	19.8
台東区	45,750	23.6
墨田区	60,298	22.7
江東区	108,870	21.5
品川区	80,836	21.1
目黒区	54,622	20.0
大田区	163,127	22.7
世田谷区	180,009	20.2
渋谷区	42,463	19.1
中野区	67,578	20.8
杉並区	117,740	21.1
豊島区	57,464	20.2
北区	87,761	25.4
荒川区	49,882	23.4
板橋区	127,738	22.9
練馬区	157,004	21.7
足立区	168,323	24.7
葛飾区	111,748	24.5
江戸川区	143,949	20.8