鍵穴トラブル・鍵開け・鍵修理・鍵閉じ込めで高額請求によるトラブル…「ネット検索で上位だった」の落とし穴…検索結果「上位表示」されている＝「評価」「信頼」されているではありません。

高額請求トラブル事例：「とにかく慌てていて、検索トップ表示の業者なら信用できると安易に頼んで依頼」…10万円も請求される。

オートロック付きの賃貸マンションに1人暮らしする女性が、台風が関東に直撃した日に、雨足が強くなる前にと、マンションの目の前にあるコンビニへ買い物に出かけて帰ってくるとなぜか、鍵穴に鍵を差しても開かず、管理人は台風でそうそうに帰宅しており、管理会社に電話しても全くつながらない状況…仕方なく持っていたスマホで鍵業者を検索し、上位に表示されていたA社に電話…すると『今そういった依頼が殺到していて、最短でも1時間待ち』と言われたそうで、一度切って別の業者に電話…今度は2時間待ちと言われたため、どこも似たような状況だと判断して先のA社にもう一度電話して作業を依頼。

女性によると、A社を選んだ理由は、「上位に表示された」「知っているタレントが広告キャラクターを務めていた」「その時、1時間待ちは少ない方だった」という理由で、サイトには「鍵開け6000円～」と記載されていたことから、台風という状況もあり、出張料金などを含めて2万～3万円ほどは覚悟していたといいます。

そして雨風が強まるなか、エントランスで1時間ほどまっていると、ようやく到A社の担当者が到着て…鍵穴と鍵を見てもらうと、「いい鍵なので……」と、“通常の鍵開け”では開かないと言われ、お宅の鍵の開錠方法として、「ドアスコープを取り外し、そこからワイヤーのような器具を差し入れ、サムターン（ドアの内側のつまみ）を回して開けるしかない」と説明され、作業料金は約10万円だと伝えられたそうです。

さすがに高いと思ったAさんは、親に電話し相談すると、「業者を探し直したほうがいい」と言われたものの、だからといってまた何時間も待つのは嫌だったし、近くに身を寄せられるような友人もいない、さらに、親と電話をしている真っ最中に、担当者は何やら書類を出し、Mさんに名前を書かせたそうで、それが実質的な契約となる作業依頼書だったとの事です。

親に電話しても何の解決にもならないんですけど、台風もひどくなるし、正常な判断ができない精神状態で、わけもわからずサインしてしまい、でも電話を切った後、少し冷静になり、『やめたい』と言うと、その担当者はあからさまに『は？』という態度で、こちらがサインをしてしまっていることもあり、その時はそれ以上強く言えない状態で、結局、鍵はものの数分で開き、言われるままに10万円を支払ってしまったようです。

鍵が開かなくなった理由について、「台風で鍵穴に砂やほこりが詰まったのかも」と考えたが、マンションは内廊下で、担当者からの説明は何もなく、原因は謎のままだといいます。

ネット広告・検索上位と業者の信頼性は無関係

国民生活センターによると、解錠だけでなく、水回り修理、害虫駆除などの日常生活でのトラブルを事業者が対処する「暮らしのレスキューサービス」で、高額請求を受けた相談事例が増加しているようです。

中でも、そのきっかけとして、急速に存在感が大きくなっているのがインターネット広告です。

日常生活に欠かせないインターネットですが、検索結果「上位表示」されている＝「評価」「信頼」されているではありません。

広告掲載と信頼性はまったく関係ありません。

Googleによると、広告を出すには『審査』をしているとしていますが、広告を出すのに、「厳密な審査」がされているのか、現状は、細かくチェックできていないようです。事実上、無審査で掲載されていると考えていいでしょう。

実際、Googleで登録した上でクレジットカードさえあれば、どんな人でも広告を出せる状態となっております。

もう一度お伝えしますが、広告表示・検索結果「上位表示」されている＝「評価」「信頼」されているではありません。

原則は不動産屋・管理会社に連絡すること

検索結果上位の業者のホームページを見ると、「お客様満足度99.9％」「満足度No.1」「お見積り無料」「格安修理」「点検無料」と表示されており、「だから検索結果上位されているんだ、安心出来る」と思って依頼をしているようです。

しかし、作業終了後には、高額請求されるトラブル…「優良」「おすすめ」業者として上位掲載したりする悪質なケースも！！

水道、工事、鍵開けのサイトなどで『実績あり』として、きちんと他社との比較が出ていることがあります。しかし、中には根拠なくNo.1をうたう『No.1商法』や、『嘘の比較サイト』を使った“やらせ”も存在しており、信頼できないケースもあり、ネットで信頼・安心できる業者を探すのは非常に難しいと言っていい状況です。

国民生活センターは、解錠で業者から高額請求されるトラブルに対し、公式サイトやリーフレットで「事業者が作業に取り掛かる前に作業内容と料金を確認し、当初の想定とかけ離れた作業料金であれば、無理にその場で判断せず、作業を断りましょう」とアドバイス。加えて、クーリング・オフができる可能性もあるので、「請求額に納得できない場合は、作業後であってもその場で料金を支払わず、消費生活センター等にご相談ください」と呼びかけております。

修繕の依頼をする前にこんなことにご注意を