昨今、「ゴミ屋敷」「汚部屋」「もったいない」「片付けられない症候群」などの事がメディアなどで取り上げられております。

どうしてがあんなにゴミが溜まってしまうのか?

それは、「片付けられない」「だらしない」「いい加減」なだけでなく、深刻な心の病に陥っている方が増えている事も理由となっております。

セルフネグレクトとは

セルフ・ネグレクトとは、健康、生命および社会生活の維持に必要な、個人衛生、住環境の衛生もしくは整備又は健康行動を放任・放棄している状態あるいは一部の行為を指す。「自己放任」あるいは「自己放棄」と訳されておりますが、セルフ・ネグレクトに関する法的な定義、共通認識された定義はされておりません。
全米高齢者虐待問題研究所(National.Center.for.Elder.Abuse:以下 NCEA)の 「自分自身の健康や安全を脅かすことになる、自分自身に対する不適切なまたは怠慢の行為」 という定義 1)、多々良らの「高齢者自身による、自分の健康や安全を損なう行動」という定義も初期の議論では多く引用されております。
また、セルフ・ネグレクトについては、自己を放任するという状況を考えると、本人が行う行為であり、結果についても本人が責任を持つべきとも考えられますが、、見方を変えれば、社会の中で SOS を発することができず、支援されないという、社会からの放任・放棄とも見る事が出来ます。

生活環境の変化などで、「セルフネグレクト(自己放任)」に陥る方が増えております。

「ネグレスト(子どもの世話・養育を親が放棄する)」という言葉を最近耳にする機会も多くなりましたが、逆に自らの心・体のケアを放棄してしまう「セルフネグレクト(自己放任)」が問題視されております。

セルフ・ネグレクトの特徴

個人衛生の悪化

入浴がなされていないとか、髪が散髪されていない、顔を洗っていない、爪を切っていない、髪の毛やひげが伸び放題など、身体の清潔を保つことを長期間されていなかったり、通常の人なら行うような身だしなみを整えていない状態にある。身体に汚れや垢が付着していたり、悪臭がすることも少なくない。
高齢者になると、失禁などをすることがあるが、失禁の頻度が増し、失禁による排泄物や汚れた下着を隠してしまうことがある。
何らかの身体機能の低下や、生きる意欲の低下などからトイレに行くことが面倒になり、トイレまで行かず洗面器やバケツを使用して排泄をしたりすることもある。

健康行動の不足

内科的疾患をもっていながら治療を中断したり、服薬をしなかったり、必要な処置をしないなど、自ら治療やケアを受けないことや、必要な行為をしないや、疾患のコントロールのための日常生活上の注意を怠ったり、不適切な食事をするなど、必要な注意を守らない状態である。
また、そもそも病院で受診しなかったり、福祉や介護保険などの必要なサービスを拒否することや、申請しない状態も含まれる。

環境衛生の悪化

整理整頓・部屋を片づけないことや掃除をしないだけでなく、ゴミを捨てない(捨てられないことを含む)、物をため込んでしまうことで、住環境が極端に不衛生になり、さらに食べ物やゴミが放置されていることにより、ゴキブリなどの害虫が発生したり、周囲にまで悪影響を及ぼすような悪臭が発生したりする。
また、「多頭飼育」といわれる多数の動物の世話や管理をしないことにより、そうした動物の排泄物や餌などが部屋に散乱することでさらに不衛生になる事もある。
住環境が不衛生であることは個人の家にとどまらず、周囲の家にも影響を及ぼし、害虫や小動物は周囲の家にも移動し、害虫や小動物に付くノミやダニなども周囲に害を及ぼすことになる。

不十分な住環境

住環境については、「環境衛生の悪化」とセットで現れることが多く、窓ガラスが割れていたり、壁に穴が開いていたりしても、修理をせずに放っておくことである。そのため家屋が傾いていたり、塀が崩壊しそうになったりする家に住み続けることで、生命のリスクも高まることになる。
経済的な問題から修理ができないこともあれば、本人が危険を感じず何ら関心をもたないためにそのままになっていることもある。害虫や小動物が侵入して住みつくことで、さらに「環境衛生の悪化」が深刻になるので注意が必要になる。

セルフネグレクトの主な原因

仕事・生活環境の変化

サービス残業や、長期労労働、非正規社員化により、自宅の片付け・清掃まで意識する余裕がなくなる。また、生活環境が変化する事で、自治体のゴミ出しルールに対応出来ないなどで起こる。

家族構成として核家族化・独身者の増加・孤立

今までは家族の誰かかが、何とかしてくれた片付けが、誰も助けてくれない。また、人と関わることのストレスによる「孤立」など、様々な要因が含まれます。

ゴミの分別問題

コンビニエンスストアの発展、通信販売やネットショップの増加、100 円ショップなどの安価に購入できる流通の活性化など、「モノ」が何でも手に入る社会となりました。しかし、物を捨てるとなると、環境問題・リサイクル促進・複雑な分別・手続申請などで、「モノ」を捨てるのも、苦労が伴う状況となっております。
また、高齢者は「もったいないなど捨てられない」という心理的状況があり、されに、「どれを捨てて、どれをとっておくか」の判断力も衰えていきます。心身機能の低下で足腰が弱ることもあり、ゴミが増えるほど捨てに行くことは面倒で大変になる。「いつかは使う」「誰かが使う」「何かに使う」と考え、家族であっても他者が処分しようとすると、拒否されることが多い。

体力の衰え・老化・病気

体力の低下、持病などにより、これまでは難なくこなせていた掃除・洗濯・料理などの家事が難しくなったり、特に「認知症」の症状により、自分のやるべきことがわからなくなってしまう。やるべき事、やりたいと思う事に対して体がついていかないことが続くと無力感からセルフネグレクトに陥っているようです。
また、高齢者の中には、気がねや遠慮から人に迷惑をかけることを避けるために支援を求めない人や、自分自身のプライドから支援サービスを受けることを恥とし考え、必要な医療サービスを拒否する人が少なからずおります。

精神・心理的な問題

何らかの精神・心理的な疾患(認知症、統合失調症や妄想性障害、依存症、アルコール関連問題、不安障害や恐怖症、強迫性障害、パーソナリティ障害、感覚障害など)がある場合には、正常な判断力・行動力などの能力が低下し、病状悪化の自覚が乏しいことや、生命にかかわる状況にあっても客観的に判断できず、SOS を出せないことで「セルフ・ネグレクト」に陥ることがある。
また、疾患による症状として、不安や恐怖から部屋に物をため込み、人との接触を避けるために障壁として出入口付近に物を堆積する場合もあり、精神疾患の症状では、妄想により電気製品や壁・天井などを電波を遮断するという目的で、アルミ箔等で覆ったりする行為もみられたりする。
最悪の場合、内科的な疾患を合併している場合などは、生命に関わり孤立死に至ることもある。

経済的な問題(無収入)

健康的な生活を送るためには、お金が必要となります。「栄養バランスの取れた食事をする」「体の調子が悪いから病院で適切な治療を受ける」事が難しくなり、その不健康な生活が、本人の生活環境を悪化させ、部屋の片付け・清掃もする気が失せる心理的な要因を引き起こします。
無職になり収入が無くなる → 健康的な生活を送れなくなる → 病気になる、といった負のサイクルにはまってしまう事もセルフネグレクトの原因となる。生活保護などの支援を勧めても、老後の資金として貯蓄をしている場合も多く、その場合には生活保護は申請できず、解決が遅れる原因となっている。
体と心は密接に結びついているもの。体を悪くすれば心も沈み、すべての事がどうでもよくなる原因となります。

働き盛り、若い方でも注意が必要:若者のセルフネグレクト

セルフネグレクトは誰でも陥る可能性がある症状です。そのため、20代・30代の若い方でも起きており、女性の割合が多くなっているのが現実である。
セルフネグレクトは自己嫌悪や強い無気力など負の感情が原因と言われております。
ストレス社会では、若者も例外ではありません。就職が出来ない、働いても給料が増えない、会社での人間関係がうまく出来ない、規則正しい生活が送れない、若さが原因で理不尽な目にあったりすることもあります。

ネグレスト家庭の悲劇:支援を断り 孤立した親子のケース

2016年11月、岐阜市の住宅で70代の夫婦と、40代の息子の遺体が発見される事故が発生しました。
両親は死後2か月、息子は死後1週間ほどが経過。
死因は病死か餓死とみられています。
家族の様子に変化が起きたのは、成人した息子が引きこもるようになった頃からで、数年前から父親には認知症とみられる症状があらわれ、周囲の人たちとの交流もほとんどなくなったと言います。

セルフ・ネグレクトへの対応・支援

セルフ・ネグレクトへの対応・支援では、「本人の意思」と「本人の生命」どちらを尊重すべきか、対応が難しいことが多い。
介入支援においては、常に生命のリスクを常にアセスメントしながら支援することが必要になるが、「セルフ・ネグレクト」の場合には、どの点が問題なのかを、本人に認識してもらうことは重要となるが、長い期間をかけて「セルフ・ネグレクト」に陥った人たちに自覚してもらうことは極めて難しいのが現状である。
その為、まずは小さい変化を受け入れてもらい、その変化を気持ちよいことだと実感してもらうことで、さらに次の支援を受け入れてもらうようにすることが効果的と考えられております。
セルフ・ネグレクトに陥っている方への対応のプロセスとして、岸恵美子代表編集「セルフ・ネグレクトの人への支援」中央法規では、三つのプロセスを上げており、もちろん生命のリスクが高い場合には緊急の対応が必要となるが、そうでない状況の場合には、段階的に関わりを進めていくことが大切であると提言しております。

セルフ・ネグレクトの方への対応のプロセス

プロセス➀【把握・見守り期】

  • 会うことを目標に拒否されても訪問する。
  • 会えないときは、周囲から情報を得る
  • 家屋や本人の様子から予測して対応する
  • 適切な関わり方を事前に話し合い、計画的に見守る
  • 本人が受け入れやすい言葉かけや誘い掛けを工夫する
  • 本人が信頼を寄せている人から紹介してもらう

プロセス②【初動期】

  • 困っているときに、タイミングよく訪問し、困りごとへの支援を受け入れてもらう
  • 血圧測定等から、関係づくりや次の訪問につなげる
  • 心身をアセスメントし、生命のリスクを予測する
  • 心配しているというメッセージを必ず伝える
  • 入り込みすぎず、必要時にSOSが出せるようにする
  • 異変に備え、連絡をしてもらえるようアンテナを張る
  • 間接的なサービスや見守りを組み合わせて孤立させない
  • 「ゴミ」「片づける」「捨てる」という言葉を使わずに、困りごとから介入する

プロセス➂【展開期】

  • 生活パターンやヒストリーから、本人の困りごとを位置づける
  • 体調を良くすることや、困りごとを解決するために片付けが必要なことを提案する
  • 異変に備え、予め関係機関の連携体制を整える
  • 生命のリスクを見極め、生命を守ることを優先する
  • 捨てて良いものといけない物を聞き、片づけに了解してもらう
  • 恥をかかせないようプライドに配慮しながら、不要な物を処分する

対応・支援のポイント

自己決定を支援する

認知症などで認知・判断力が低下していても、何らかの判断はできることがある。また高齢になると、自分のできることとできないことを見極めることが難しくなり、すべてを自分で決定することができず、そのうえ自分からそのことを認めることができないこともある。それぞれの価値観を尊重し自己決定を支援することは、家族でも友人・知人でも、専門職でもできる支援である。家族や周囲の支援者は、高齢者本人が無力感や罪責感にさいなまれることがないよう、まずはできていることを認め、もう少し誰かの支援があればうまくできることを探していき、そのできない部分の支援をすることが大切である。

生命のリスクを見極め、明確に伝える

生命のリスクがある場合は、心身の状況を本人が正しく把握して行動しているのかを確かめ、そうでない場合は、正しい知識や情報を提供したうえで、本人の意思を確認する必要がある。セルフ・ネグレクトの場合、専門職が客観的にみて生命のリスクが高いと判断し説得しても、本人は生命の危険を感じていないことがある。そのような場合でも、本人が病気の程度や悪化していることが理解できるように、脈拍、体温や血圧の値を示したり、その値の意味がわかるように説明することが必要である。そして生命のリスクが高い場合には、それを伝えることが最も効果的だと思われる人を選び、「このまま放っておくと命にかかわる」ことを明確に伝えることが重要である。今、緊急性がないとしても、今後安全や健康を損なうことが予測されるのであれば、専門職はそのリスクを明確に本人に伝える必要がある。

具体的に選択肢を提示する

「本人の意志を尊重する」ことは、認知・判断力が低下していない成人に対応するときには当然のことである。たとえば本人が服薬を拒否するのであれば、なぜ服用したくないのかをまず聞く必要がある。そのうえで、薬の効果や副作用、薬を服用しない場合のリスクについて本人にわかるように説明し、服薬する方法を一緒に考えていく。
しかしこうした手続きを踏まず、本人が服薬を拒否しているからと、正しい情報や具体的な選択肢の提示せず、強要する事は信頼関係を損なうだけなく、新たな問題を引き起こす事になる。
また、選択肢を一つしか提示しない場合は、本人にとっては強制されたり価値観の押しつけに感じることがある。複数の選択肢を提示して、自己決定してもらう必要がある。

価値観・ライフスタイルを尊重する

人にはこれまでの生活の歴史があり、そこにはその人自身の生活がある。どこまでその人らしい生活として尊重していくのか、見守っていくのか、どこからは介入していかなければいけないのかを考えるだけなく、専門家・専門機関と相談しておく必要がある。本人の健康や安全に関わることであれば、介入していくことは単なる「おせっかい」ではない。
支援の第 1 として、本人が正しい情報を得て、正しい知識を習得しているのかを確かめる必要がある。本人が刹那的に今日や明日の自分をイメージするのではなく、今後起こりうる問題も予測して判断できているかを確認し、もし予測できていないとすれば、起こりうる問題を提示し、イメージしてもらったうえで、再度判断が正しいかどうかを確認してもらう必要がある。

エンパワーメントし、その人らしい生活を支える

疾患はないが、ライフイベント等により生きる意欲を失い、日常生活の著しい怠り(トイレに行くのが面倒で食べない等)があるときには、どのように支援したらよいか迷うことがある。「生きていても仕方がない」「放っておいてほしい」といわれても放っておくことはできないが、無理に否定することなく寄り添うことで、少しずつ心を開いてくれることが多い。
セルフ・ネグレクトに至る過程に耳を傾け、元気な時の様子や、その人の望む生き方などをていねいに聴き取ることで、生きる力を取り戻すことも多い。支援は一人で行うのではなく、要介護認定を受けていればデイサービスを利用することや、そうでなければ高齢者サロンや近所の方との交流・地域包括支援センターなどに相談する事も必要である。

つながりを絶たないよう、チームで対応する

セルフ・ネグレクトの場合、支援者が介入すらできず、介入出来ても、もなかなか状態が改善しないことも多い。支援者が介入し改善するよう努力していても、何かのきっかけで信頼関係が壊れる、本人が事故や死亡に至る場合もある。支援は一人が抱え込むのではなく、地域ケアの活用や計画を立てて、計画に沿ってチームで役割を分担して対応することが必要となる。
また、日本の法律・制度では、拒否する本人を無理やり入院させることやサービスを導入することはできない現状がある。
支援がうまくいかないことだけなく、本人の拒否にとどまらず、家族の拒否があると、行政やその他の機関への連携依頼がスムーズに進まずないという対応の限界がある。
地域包括支援センターだけではなく、民生委員、民間業者、地域住民との協働により、支援のネットワークを構築していく必要がある。

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